コンテナスロープ/バンステージ/バンニング

コンテナスロープのインターアクション

主体性ということ② 正社員と選挙権

今回のキャリコン実践講座では、「正社員」ということをテーマに話しました。

話しながら、正社員って選挙権に似ているなと感じました。

選挙権が与えられたのは1925年のことです。但し25歳以上の成年男子のみでした。

それまでは税金をある程度以上納めた成年男子にのみに与えられていました。

つまり選挙権という「権利」と納税という「義務」がリンクしていました。

1946年に20歳以上の男女に選挙権が与えられました。

さらに2016年からは「満18歳以上の男女」に選挙権が拡大しました。

これには、満18歳から20歳未満の若者たちの熱烈な願望を基にした強い声に国会が押された…わけではありません。

口を開けていたら、棚から選挙権と言う「ぼた餅」が落ちてきたようなものでした。

最近、コロナ禍で職を失っている方が増えて、ニュースを見ていても心が痛みます。

企業も生き残りをかけて必死です。必死ですがやむを得なく従業員を解雇しなければなりません。

その時は、どうしても非正規雇用の人から解雇されていきます。

「契約期間満了」という正当事由があるからです。能力のあるなしは関係ありません。

正社員は守られています。 たとえ売り上げが上がらなくても、それが理由で解雇することは労基法上認められていません。

選挙権という権利が与えられていながら、選挙に行かなくても罰せられません。

ハローワークの求人で、「正社員」と記載していないと人気が出ません。

以前、インド人の社長の会社でしたが、会社訪問するととても良い会社でした。

「応募がほとんどないの」と人事担当の女性の方がボヤいていました。

「正社員じゃないから」と伝えると、社長がどうしても認めないとのこと。

社長とお話しすると「セイシャインって意味わからないです」と言っていました。

雇用契約を結ぶ時に「雇用期間の定めなし」って「おかしいんじゃない?」とのことでした。

「業務の中身で判断せずに、雇用形態で応募するかどうか判断するような人は一切不要です!」と言っていました。

正社員は守られています。

守られているという「権利」に対して、どんな「義務」があるのか?

従業員の一人が発言しました。 「正社員は安定しているから、働きやすいです。」

そうですね。でも「誰が」会社を安定させているのでしょうか?