私が40年以上前、大学を卒業して入社した会社は、一部上場企業でして、入社と同時に新入社員研修があり、3日間まるまる社会人としての基本とかエチケットなどを叩き込まれました。(右の耳から左の耳でしたが…)
5年経ったら、中堅社員研修があり、全国に散っていった同期生の顔を久しぶりに見ることができました。外部講師のセミナーもありました。(右の耳から左の耳でしたが…)
10年ほど経つと、新規主任者研修がありました。同期の中でも顔を見ない人がそろそろ出てきました。外部セミナーは「あったかなぁ?」程度です。
それからしばらくして、新任課長研修がありました。これは3日間がっつり実施されました。
事前に『7つの習慣』(S.コビィ―)を読んでおくこととの指令がありました。一応読んだと思いますが、ほとんど印象に残っていませんでした。
最終日に『いまを生きる』という映画のラストシーンを見せられましたが、どんな関係があるのかいまいち分かりませんでした。
会社の研修の他にも労働組合主催の研修もありました。
関西支部の委員長をしていたので、自ら研修を企画しました。
そのテーマが「ライフプランセミナー」で、夫婦揃って受講してもらいました。
ハローワークや地方行政機関に勤務した時も、やたらと研修がありました。
しまいには、職業訓練校の講師として講義する方になりました。
何かやたらと研修を受けてきたなぁと、今さらながら呆れます。
企業は、当然ながら従業員を育成するために研修するものだと勝手に思っていました。
小規模事業者(小さな会社)での人材育成はどうなんでしょうか?
元・キャリコンの私の考えを少し披露したいと思います。
先ほど、いかに多くの研修を受けたかということをお伝えしました。
しかし、正直言って、何にも残っていません。
こと私にとっては残念ながら、研修費と時間の無駄遣いでした。
45歳で、大企業から飛び出して小規模事業者(小さな会社)に転職しました。
8年半ほど勤務して取締役までにして頂きました。
もちろん、少人数の会社でしたので、研修なんか立派なものはありませんでした。
しかし、人生で一番学ぶことができた期間でした。
常に経営者の身近におり、経営者の判断や考え方をまじかに見ることができました。
どんな外部研修でもセミナーでも味わえないような貴重な体験ができました。
また親しく酒食を共にすることで、単に仕事だけではなく生き方とか考え方といった幅広いことを学ぶことができました。
(続く)