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コンテナスロープのインターアクション

インターアクションの人材育成~セルフ・キャリアドック制度⑥

さて我が社のキャリアコンサルティングです。

ナラティブキャリアカウンセリングという手法があります。

有名な学者にサビカスという人がいます。

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ナラティブ(narrative)は、物語るという意味です。キャリアコンサルティングの世界では、その人自身の新しい物語を作り出すことを支援することが、ナラティブキャリアカウンセリングにおけるキャリアコンサルタントの役割りです。(中略)その人自身の物語を紡ぎだすことができるのです。キャリアコンサルタントがその支援をすることで、クライアントの人生の未来が開けていく、ということが「ナラティブキャリアカウンセリング」となります。(柴田郁夫氏の解説を参考にしました)

 

求職しようとか転職しようかということで悩んでハローワークや他の支援機関を訪れた相談者に対して、キャリコンさんから「どうしてこの会社を辞めたの?」とか「なぜこんなに転職回数が多いの?」とか聞かれることがあります。しかも結構高い頻度で聞かれます。

以前勤務していた支援機関では、「夜、眠れますか?」とか「気持ちがふさぐことは?」なんてクリニックみたいなことまで、(組織の決まりとして)訊かされていました。

私はイヤで訊きませんでしたが、「ちゃんと訊いて下さい」と叱られました。

後に、どこからかクレームが入って、「一切、訊くのはやめて下さい」となりました。

 

面談に際しては、ついつい過去のことを聞きたくなります。

そのことが、相談者の「これから」に是非必要なことであれば訊かなければなりません。

私、8年間のキャリア支援業務で、1000人くらいの人と面談してきました。

過去を訊くことで、何か「これから」に役立つことは大してありませんでした。

私自身も失業の経験がありますが、正直言ってあまり過去は振り返りたくありませんでした。

そのため、ハローワークや支援機関に行くのが億劫になってしまいました。

 

上記のサビカス博士の著作に接したり、人気のあったアドラー心理学に触れると、相談者にとって大事なことは「これまで」ではなく「これから」ではないかと思うようになりました。

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そこで、現役のキャリコン時代の最後の方は、相談者の「未来の物語」を語り合うことに重点を置くようにしてきました。

 

インターアクションでのキャリアコンサルティングも、その考え方で、従業員の「未来」を語る面談にしています。

その時に大切なことは、会社の未来(経営目標)とズレないようにすることです。

会社の未来(目標)と従業員個人の未来(目標)が一致すれば、これほど楽しいことはないのではないか…それが企業内キャリアコンサルタント(但し「元」ですが…)の役割だと考えています。