心理的安全性は、次の4つの要素で構成されているということです。
①話しやすさ
・みんなが同じ方向を向いてこれだ!という時それでも反対することができるか
・問題やリスクに気付いた時、感じた時に声をあげられるか
・知らないことや分からないことを聞くことができるか
②たすけあい
・問題が起きたとき人を責めるのではなく建設的に解決策を考える雰囲気があるか
・リーダーやメンバーはいつでも相談に乗ってくれるか
・減点主義ではなく加点主義か
③挑戦
・チャレンジ挑戦することが損ではなく得なことだとメンバーが思えるか
・前例や実績がないものでも取り入れることができるか
・多少非現実的でも面白いアイデア思いついたら共有しやってみようと思えるか
④新奇歓迎
・常識にとらわれず様々な視点やものの見方を持ち込むことが歓迎されるか
・目立つこともリスクではないと思えるか
誰が考えても、これらの要素が絡み合うと心理的安全性の高い組織ができそうです。
問題は、どのようにすれば心理的安全性の高い組織が作れるのか?ということですね。
この書籍では、それはリーダーの役割が大きいと説いています。
・リーダーメンバーの心理的柔軟性の向上はチームの心理的安全性を向上させる
・特にリーダーの心理的柔軟性による心理的安全性への影響は大きい
・リーダーが心理的柔軟だとチームの学習が大きく促進される
さて、ここで悩ましい問題があります。
“小さな会社”ではリーダーが明確でないことが多いです。
この本に限らず、書店に並んでいる企業組織論や人材育成関係の本は、その対象が中堅以上の会社であることが多いです。
私がこれまでに親しくさせていただいた“小さな会社”では、社長がリーダーを兼ねている会社がほとんどでした。
チームといっても従業員全部で1チームのことが多いです。
そもそも“小さな会社”とは従業員が、多くても20人以下の会社です。
組織形態は社長をトップに据えた横並びの形です。
例えて言うと、「なべぶた」組織です。
社歴が長い従業員がリーダーっぽくなることが多いのですが、中途採用が多くアンバランスな年齢構成等になりがちでなかなかうまくいきません。
社長が必然的にリーダーの役割も果たすことになるのですが、社長の獅子奮迅の活躍にも関わらず(私が見る限り)「心理的安全性」がうまく機能しないことが多いようです。
“小さな会社”での心理的安全性は、どのようにすれば機能されるでしょうか?