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コンテナスロープのインターアクション

『一生働きたい職場のつくり方』を読む⑫

第4章 「採れない」「辞める」「育たない」組織の課題④

本音が言えない組織風土

「言いたいことがあれば遠慮せずに言えと言っているのに、ウチの社員は何も意見を言わない。積極性に欠ける社員ばかりで困る」

このような愚痴も中小企業経営者と話をしているとよく出てきます。しかし、ほとんどの場合、そうなるのは社員のせいではありません。これも経営者の責任なのです。

自由に本音が言えるかどうかは、社員一人ひとりの積極性以上に、そもそも自由に意見が言える雰囲気が醸成されているかという問題が大きいからです。」(P98)

 

よく聞く話ですが、この話には大前提があります。

従業員の側に、ちゃんと「本音」があるという点です。

仮に「本音」があった場合、その本音が会社のことを思った内容であるかどうか?

 

一般的に、社員は会社を「本音が言える場」とは認識していません。組織の中では本音を押し殺して生きていかなければならないと思っているのが普通と捉えておくべきでしょう。日本人には特にそういう傾向が強いですから、何もしなければ、自由な意見など出てこなくて当たり前なのです。(P99)

 

この話にも大前提があります。

従業員の側には「本音」がちゃんとあるんだという前提です。

 

もうひとつ、社員が本音を言えない組織に共通しているのは、社員と経営者とのインフォーマルなコミュニケーションの機会が少ないということです。ちょっとした雑談など、社員と経営者との間に普段から何気ないコミュニケーションがある職場なら、社員がポロっと本音を語れる空気もときに生まれます。しかし、経営者に対して何かを言う場が会議くらいしかないとしたら、社員の口はますます重くなってしまうでしょう」(P100)

 

私も長い間、従業員の立場でしたので言えるのですが、仕事上ではあまり「本音」はありませんでした。

だから、「本音を言ってみなさい」と言ってもらっても、そこで披露するような「本音」があった試しがありません。

 

ちゃんと「本音」を持っている社員が多いほど、企業は成長します。

本音を言える雰囲気かどうかの前に、しっかりと本音を持つことができる育成が必要ですね。