第4章 「採れない」「辞める」「育たない」組織の課題⑦
不発するモチベーション向上の施策
「モチベーション向上施策(表彰制度、社員の誕生日のお祝いなど)なんて意味もない。やるだけ馬鹿馬鹿しい。」
せっかく導入した施策が不発に終わると、経営者がこのようにボヤきたくなるのも無理のないことかもしれません。
しかし、表彰制度などの施策自体にまったく意味がないと考えるのは誤りです。実際にこれらの施策が効果を発揮している企業はあるのですから。
不発に終わってしまうのは、経営者の導入の仕方が間違っているからです。(P105)
せっかく導入した表彰制度なども、導入の仕方が間違っているとまで言われると、さすがに経営者が可哀想です。
企業って、お互い様じゃないのでしょうか?
経営者は会社の経営に生活のすべてをかけていますし、従業員も会社があっての生活の安定です。
表彰されれば、素直に喜べよ!
誕生日を覚えてくれているんだから、「ありがとうございます!」と喜べよ!
という感じです。
表彰制度でよくあるのが、特定の評価基準でのみ表彰しているため、結果として毎回同じ人が表彰されることになってしまうケースです。
これでは他の社員は早々に「自分には関係ない」と関心を失ってしまいます。(P106)
経営者はちゃんと見ています。
一部の人に偏らないように表彰基準を作成しています。
偏るのは一部の人が実際に活躍しているからです。
「どうせ私はメダルはとれないですから」という気持ちで競技をやるスポーツマンは、絶対にメダルはとれません。
我が社でも毎月末に表彰を行っており、表彰を受ける従業員は偏っています。
以前、我が社に「頑張っているのに評価されない」と言って辞めていった若者がいましたが、頑張っているとは、とても思えませんでした。
いろいろ勝手なことを述べてきました。
経営者としては「じゃあ、どうすればいいんだ!」となってくると思います。
いよいよ、来週から、この本の著者による“企業改革”の方法論です。