事業がうまくいっている社長や成功している社長は、皆、元気で勢いがあるように感じます。これはどうしてだと思いますか?
【社長の見方】
あらゆる経営者は、常に不安と闘っています。
金策の不安、事業失敗の不安など、不安にはさまざまなものがあります。それらを克服した人が自分のとった行動に自信を持ち、結果に満足して、それが社長の明るさなり雰囲気につながるのです。
外部の人間は、社長の苦しい心情などわかりません。
だからこそ、社長の外見なり雰囲気を重視します。
その結果、堂々と振舞っていたり、自信を持った話し方をする社長に対しては、「ああ、あの社長はきっと事業がうまくいっているのだな」という判断をします。
そして当然のことながら、事業が順調に進んでいる会社には、多くの商談が持ちかけられ、いろいろな提案が届きます。
だから社長は、どんなときでも、虚勢であっても、明るく自信を持って元気に振る舞わなければなりません。
社長の雰囲気、行動そのものが人間にはその会社の事業の状況であると判断される、ということを、社長は決して忘れてはなりません。
なかなか元気そうな社長ですね😚
【社員の見方】
「なにか今日の社長元気ないねぇ」
「そうやねぇ、機嫌悪そうだから、あまり近寄らないようにしよう…」
社員は、社長自身が考えている以上に、社長の元気・不元気、ご機嫌・ご機嫌斜めに敏感です。
「いやいや💦ちょっと考えごとしてるだけやん!」ということかもしれませんが…
【キャリコンの見方】
社長の元気ということで、思い出深いエピソードがあります。
以前、不動産屋さんに勤務していた時のことです。
元々喜怒哀楽をあまり表に出さない社長です。
創業者の息子さんで、大学卒業の翌日から同社の専務取締役に就任しました。
過去のエピソードを伺う機会がありましたが、なかなかの修羅場をくぐってきたようで、ちょっとやそっとのことでは驚いたり、落胆したりはしない方でした。
毎週、大阪と福岡の事務所を往復されていました。
その日は、福岡市内の定宿のホテルから、事務所になかなか姿を見せません。
前日、遅くまで私たちと呑んでいたので、恐らくお寝坊さんしているんだろう…とみんな思いました。
毎度の事ですから、さほど気にもしませんでした。
昼ご飯までには出社するだろう…。
ところが、お昼どきを過ぎても顔を見せません。
次第にみんな不安になってきました。
うかつに電話などしようものなら叱られてしまいます。
そういえば、いつもは飲み会の席の真ん中で、元気よくしゃべり、笑い、何杯もグラスを飲み干す方でしたが、この夜は何となく元気がないような…。
2時を過ぎても、3時を過ぎても、夕方近くになっても顔を見せません。
さすがに心配した番頭のTさんが、「ホテルに行ってみよう!」と切り出しました。
ここで「とりあえずホテルに電話してみよう」とならなかったのは、社長と付き合いの長いTさんなりの配慮だったのかもしれません。
そこで、Tさんをアタマに3人でホテルの部屋に行きました。
コンコン。
しばらくして、「…なんじゃ!」という怒ったような声が…。
ドアに鍵はかかっていなかったので、部屋に入ると、ベッドの上に元気なく座っている社長の姿。
今のいままで寝ていたような感じでした。
明らかに元気がありません。
仕事上の悩みなのか、プライベートな悩みなのか、単にお腹が痛かったのか?
分かりません。
Tさんは一切何も訊きません。黙ったまま社長を見ていました。
もちろん、私たちもうかつに切り出せません。
その時のTさんのセリフが今でも忘れられません。
「社長、今晩はどこに連れていってもらえますの?😚」でした。
社長は一瞬「こいつ何を言ってるんだ?」という表情でしたが、ほどなくして、「なんや、何を喰いたいんじゃ?」と返しました。
着替える社長を待って、またみんなで夜の巷へ♪
喰って呑んでいるうちに、いつもの元気な社長に戻りました。
社長だって、悩みもあるし、元気が出ない時もありますよ。人間だから。
その時に社員はどのように対応するのかということも、その会社の業績向上を大きく左右します。
会社を元気にするのは社長の責任です。
社長を元気にするのが社員だったら、その会社は間違いなく成長します。
100%間違いなくです!