10年ほど前、ひょんなことからハローワークで働くことになりました。
それまでは、民間企業の取締役として、日本経済の最前線!とまではいきませんが、福岡県の一部の都市経済の最前線で企業戦士として働いていました。
身から出たサビとかアカとかのせいで取締役を解任され、半年に及ぶ苦しい失業生活の挙句、心療内科の扉をノックしました。
なかなか再就職活動がうまくいかず、一日中自宅でウジウジしていたら、妻から「あ~もうたまらん!病院なっと行ってシャキッとしてもらえ!」と指令が発出されました。
それで、生まれて初めて心療内科の医師の前に座ったというわけです。
できれば、「うつ病ですね。しばらくはゆっくりしていなさい。何なら一か月くらい南の島にでも行ってみたらいかがですか?」と言って欲しかったのですが、医師から発せられた言葉は、次の通りでした。
「石川さん、仕事が決まらなければ、今の状態は治りませんよ。」
「そうです。分かっていますよ。その仕事がなかなか決まらなくて落ち込んでいるので、勇気を出してここに来たんです。」
「でもね石川さん。ここはハローワークではありませんよ。仕事を見つけたければハローワークに行って下さいね。」
ハローワークなんか行きたくないよ~😢と嘆いていると、またもや妻から「友達から教えてもらったんだけど、55歳以上の失業者専用のハローワークがあるんだって。行ってみたら?」
そう、その時、私はすでに56歳。
ハローワークに行っても「その年じゃ、警備か清掃か管理人くらいですよ」と、そのような仕事をされている方にも、目の前の私にも失礼なことを平気で告げる窓口ばかり。
またイヤな思いをしたくはないけど、妻の指令は絶対。
重い足取りで55歳以上専用なるハローワークに行きました。
その時の窓口の女性Kさんから「ハローワークで働いてみたら?」と言われなかったら、今、キャリアコンサルタント(キャリコン)としてインターアクションのデスクに座っていなかったでしょう。
後々、キャリコンの資格取得の勉強で、クルンボルツという偉い学者さんの”プランド・ハプンスタンス理論”なるものを学びました。
「人生はハプンスタンスつまりハプニングの連続です。それは避けられません。ならば、ハプニングを真正面から受け止めて、あたかも計画された(プランド)ものであるかのように取り組んでみましょう!」という学問の理論だか自己啓発だかおまじないだか分からない理論です。(故クルンボルツ博士はキャリア理論学会では超有名だった方です。念のため)
そのための心構えは5つ。
好奇心・持続性(簡単にあきらめるな)・柔軟性・楽観性・リスクテイク(結果を恐れるな!)です。 ということで、人生の後半戦で、考えてもいなかったキャリアコンサルタントとして生きることになりました。 今後ともヨロシク😚