今期もあと3日間です。
いよいよ4月から新事業年度がスタートします。
ワクワクしています。
インターアクションに関わらせていただき、まる3年が過ぎました。
1年間は、職業訓練の講師との二股稼業で、キャリアコンサルタントとして関わってきました。
2年間は、インターアクションの従業員として、人材関連のみならず売上高の増加に結びつく様々な業務に関わりました。
ところが、この2年間というもの、コロナ禍の真っ最中で、なかなか売上げが上がりませんでしたが、社長以下、一丸になって売上増に向けた活動を行っています。
その間、私は資格更新の手続きをせずに、キャリコンから元キャリコンになりました。
「スープの石」という寓話があります。
ある女の人の家に、身なりの良い男の旅人が訪ねてきました。
「何か食べる物をいただけませんか?」とお願いしました。
「ごめんなさい。あいにく何も無いのですよ」と女は気の毒そうに答えました。
「ご心配ありません。」と旅人はにこやかに答えました。
「このカバンの中に、スープの石を持っていますから。この石を熱湯の中に入れると、とても美味しいスープができるんです😙大きな鍋でお湯を沸かして下さい。」
女の人は、半信半疑で、お湯を沸かし始めました。
そして、隣りのおかみさんに耳打ちしたものですから、お湯が沸くころには、近所の人が大勢集まってきました。
旅人は、お湯の中に石を投げ入れました。
そして、お湯の中にスプーンを入れ、口に運びました。
「う~ん、美味い😙ジャガイモが入ると上出来だ!」
「ジャガイモなら。私の家にありますよ。」と見ていた1人が言いました。
そして、すぐさま自宅に帰り、皮をむいたジャガイモをいっぱい持って来ました。
旅人は感謝の言葉を述べて、ジャガイモを湯の中に入れました。
旅人はまたひと口味見をしました。
「あ~、美味い😙肉が少し入れば、ステキなスープになるのだが…」
別のおかみさんが、家に帰り、肉を持って来ました。
旅人は感謝の言葉をかけ、鍋の中に投げ入れました。そしてひと口味見。
「実に美味しい😙」と言って、旅人は天を仰ぎました。
「これで、少し野菜さえあれば、完ぺきなスープができるぞ!」
また別のおかみさんが、家に帰ってカゴいっぱいの玉ねぎとニンジンを持って来ました。
鍋に野菜を入れ、しばらくしてまた味見をしました。
そして、今度は命令口調で言いました。
「塩とソースがいりますね!」
「ここにあります!」と家のあるじの女が言いました。
塩とソースを加えた後、「めいめいの家からお椀を持って来なさい!」
中には果物やパンを持って来た人もいました。
旅人は、みんなの椀に信じられないほど美味しいスープを、なみなみと注ぎました。
みんなはおしゃべりをしながら、美味しいスープを味わいました。
その空間には、笑顔があふれ、幸せな雰囲気であふれていました。
楽しいパーティの最中に、旅人はこっそり旅立ちました。
奇跡の「スープの石」を残して…。
このベルギーの寓話は、閉鎖的な地域コミュニティにおいて、外部の人間が関わることでコミュニティが活性化するという寓話です。
キャリコンや、人材育成コンサルタントは、奇跡の「人材育成の石」という、よく分からないモノを持って、会社に訪れます。
「私が、御社の人材を育成して、会社を活性化させますぞ!」
そんな石なんてありませんよね😔
たとえあったとしても、人事部がちゃんとあり、マネージャーがちゃんといて、教育体制もそこそこ整っている会社向きの「奇跡の石」であることが多いです。
以前、ハローワークにいた頃、ある”小さな会社”を訪問しました。
三代目の若い社長さんが苦々しく話したことを思い出しました。
社長に就任して、人材を活性化させようとして、旧財閥系銀行の関連会社の大手コンサルに人材育成を依頼しました。
高額の報酬を支払い、人事考課書式とか育成プランを提示しましたが、会社の雰囲気は一向に変わりません。
最後に、数人の従業員と面談した結果、「う~ん😔御社の従業員は手ごわい😢」との言葉と高額の請求書を社長に渡し、さっそうと帰っていきました。とさ😅
私は“小さな会社”での人材の活かし方を考えています。
“小さな会社”にも、色んなスープの材料(人材)があります。
「旅人」は、それぞれの材料(人材)のうまみ(強み)を引き出して、社長と一緒になって美味しいスープ(業績アップ)を作ります。
企業内でのキャリコンの役割は、この旅人でありたいと思います。
あくまでも、元キャリコンですが…。