コンテナスロープ/バンステージ/バンニング

コンテナスロープのインターアクション

とても強い“小さな会社”のお話 ⑰

◆強い会社の秘訣~突破力⑤

 

すべての準備が整い翌週には契約書調印と支払いが迫っていました。

数々のトラブルや試練を乗り越えて、ようやくビルが売れようとしています。

この数か月、社内の結束力は強く熱量はマックスを迎えていました。

木曜日の定例の会食です。

その日のお店に向かう道すがら、私の携帯に連絡が入りました。

日頃から仲良しの大手居酒屋チェーンの部長さんからです。

何か話しにくそうです。

「申し訳ないが、お店の撤退が決まってしまいました…」

「えっ!😲」

「少し前から採算の悪い店に関して社内検討していたんです。この店はそれほど悪くはないのですが、内装なんかが古くなっていて…」

あらま😲 なんて言っている場合じゃない!

「ビルの売却が決まっているのに申し訳ない…。そこで、提案だけど…。契約して引き渡しが終わってからの発表にしてもいいですよ」

有り難い提案です。仲良くしていてよかった😙

早速社長に報告しました。

社長の答えに要した時間は、冗談抜きで2~3秒でした。

「あほ!そんな卑怯なことはするな!すぐに買主さんに正直に伝えなさい」

そんな~😢

大幅に減額されるかも…。ひょっとしたら白紙になるかも…。

寒さの中で缶コーヒーで耐えた私の苦労は…

そんなことより、会社はどうなるのか…

仕方なくその場から買主さんに連絡しました。

さすがに驚いていました。

利回りから換算すると買値は数億円違ってきます。

「明日、報告します」とだけで精一杯。

その夜の会食は、いつものように何も変わらず楽しい時間でした。

翌日。

「正直に伝えていただき有り難うございました。信頼できる売主さんということで予定通り来週契約書に調印しますよ」

との返答。

翌週、メインバンクの応接室で契約書調印。

その後の着金確認。

事務処理はまだまだわんさか残っていましたが、とりあえず売買契約はすべて終わりました。

社長に「このビルを売りましょう」と伝えて「おう!わかった」と言って頂いてから、足掛け2年が経過していました。

この間の社内の結束力は、それはそれは強固でした。