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とても強い“小さな会社”のお話(実話) ①

45歳で大企業から“小さな会社”へとらばーゆ

一大決心でもありませんでした。

そのいきさつは、……まあ大した話ではございません。

ゼネコンの営業がイヤでイヤでイヤで…

その時、「うちに来ないか?常務取締役の肩書を用意するぞ」という甘~いお誘いの乗り、従業員6人のディベロッパーに転職いたしました。

強烈に強い代表者が6人の従業員を猛烈に引っ張って、ビックリするような大規模開発事業を展開していました。

そこには、大企業で通用していたスキルなんて、まったく役に立たない世界がありました。

で、3ケ月でクビ!生まれて初めての失業を経験しました。

失業生活2週間の後、学校の先輩のお世話で従業員10人の“小さな会社”へ就職が決まりました。

その会社がまた驚くほど強い会社でした。

その会社で8年半の間貴重な経験をさせてもらいました。

そこで経験したお話を致します。

“小さな会社”を強い会社にする秘訣が満載です。

◆面接

学校の先輩の親友の親友の紹介です。

紹介されたのは、その親友が昔からお世話になっている社長の会社です。

「〇月〇日の金曜日に〇ビルに面接に行って下さい」との指示を受けておっかなびっくり面接にでかけました。

月日は忘れても、なぜ金曜日だけは覚えているかは理由があります。

それはまた後ほど。

会社はかなり古いビルにありました。

狭い事務所の奥に社長室がありました。

社長室は別に個室ではなく衝立の向こうに社長が居るとのことです。

社長は……リクライニングチェアに……横になっていました😲

「こっちに来い!」と呼ばれ、社長は横になったまま面接が始まりました。

差し出した履歴書を横になったまま眺めていました。

「そうか…、お前は〇〇西高校か。オレは〇〇高校じゃ!」

その地方では、〇〇高校が一番の進学校で、2馬身くらい遅れて〇〇西高校となっていました。

「わっはっは。オレの方が優秀じゃな!」

おっしゃる通りです。

「それにしては、〇〇大学に入ったのか。よう頑張ったのう」

有り難うございます。

「まあ、その辺に座っておけ。分からないことがあったら、半年前に入ったSに訊くように。以上」

?????

えっ!これで、面接終わり?

給料は?

お休みは?

そもそもどんな仕事に就くの?

ここはどんな会社なの?

そもそも私は気にいられたの?

そもそも採用されたの?

「はよ帰れ!俺は寝るから」

こうして「?」マークだらけの面接は終わりました。

Sさんに挨拶すると、「まあ、明日から出社すれば」でした。

 

面白おかしく書いていると疑われますが、まったくの誇張なしの真実の話であります。

 

 

 

“小さな会社”にふさわしい人材育成法があるのでは?

十分とは言えませんが、様々な人材育成の書籍に目を通しました。

参考になる手法は社長にお願いして実践もしてみました。

主体性の大切さ~自分で考えて主体的に行動することの大切さと面白さ。

…を、伝えようと思っても、なかなか伝わりません。

毎日、頑張って働いてくれますが、自ら考えて動くことの喜びを味わえていません。

味わいたくないのかも…。

時々、自ら考えて動いても、「それ、ちゃんと報告してから動いてよ」となり、社長の思いとズレることもしばしばたびたび💦

 

ズレ? そうズレ。

 

社長は別にサラリーマンしたくて起業したわけではないです。

同族企業であれ、一念発起して起業した創業者であれ、「もっと、サラリーマンライフを楽しみたい!極めたい!」と思ったわけではないでしょう。

 

「商売したい!」と熱烈に思い、思い余って起業という大ばくちに出たのでしょう。

その辺のサラリーマンならば、ビビッて思いとどまるでしょう。

常識的な判断ができる人ならば、そんな無謀なことはできないでしょう。

同族企業の事業承継も同じ感じでしょう。

 

なぜ無謀なことができるのか?

それは商売人の「血」が流れているからなのです。(たぶん)

 

大きな組織では、商売人の血は、徐々に薄められて、徐々に組織人にチェ~ンジ!していきます。

それはそれで良いのです。

大きな組織では、「組織」で商売しますから。

商売は「ビジネス」になっています。

 

大学(または高校)を卒業して、意気揚々と入社した先が、ビジネスをやっている組織であれば、新入社員研修や、上司やメンターや、中堅社員研修や社外研修やらで、手厚く育成してもらえます。

公務員の場合もそうです。もっともっとそうです。

悠々とビジネスマンライフや公務員生活を謳歌すれば良いのです。

最近では、セルフ・キャリアドック制度やらキャリアコンサルティング制度で、「どんな人生を送りたいの?一緒に考えてあげるよ」と優しさあふれる対応をしてくれます。

 

しかし、ここは“小さな会社”です。

好き好んで入社したわけではないことは重々承知。

本来は、大きな会社のビジネスマンか公務員になりたかったんでしょう😢

ところが、なかなか内定をもらえない。

応募する会社は、どんどん小さくなって、このままじゃ新卒じゃなくなってしまう。

不利になっちゃう。困っちゃう。親も心配しちゃう…です。

そこで、卒業までに決まらず、卒業して半年後に入ったのが“小さな会社”

生まれて初めて聞く社名です。

 

一方、スタートこそ、そこそこの規模の会社に入って、そこそこの研修を受け、そこそこの上司や先輩に巡り会ったものの、人現関係に疲れたり、なかなか評価されなかった時に、テレビを観たら「ビズ・リーチ!」や「デューダ!」の掛け声とともに、「今こそキャリア・ア~ップ!」と呪文のように唱えられ、「よし、やるっきゃない!」と大きな勘違いとともに安定の場所から飛び出したビジネスマンたちがいます。

勘違いはすぐに冷めてしまいます。目が覚めるというやつです。

気がついたら、キャリア・アップどころかキャリア・ダウン。

「期待したほどの人じゃなかったね」と引導を渡されます。

それから、月日は流れ、何社か目の転職先が“小さな会社”

生まれて初めて聞く社名です。

 

そんな感じの社員の集まり。それが“小さな会社”のイメージです。

 

商売をしたくて起業した社長と、特に商売をしたくて入ったわけじゃない従業員たち。

 

最初からズレていました。

 

このブログを書いている私も、ヘッドハンティングと勘違いして大企業を飛び出したものの大失敗!

3ケ月でクビ!

2週間の失業の後、大学の先輩の紹介でようやく入った会社は“小さな会社”

しばし、その頃の話にお付き合いのほどを。

 

 

 

こうして社員は、やる気を失っていく(最終回)

ジュンク堂に寄ったら、この本がベストセラーになっていました。

「この本を読まずしてモチベーションアップの施策は語れない」

そうです。

「頼むから、上司はこの本に書いてあることをやらないで」

だそうです。

で、7万部売れました。

@1,600円×7万部=112,000,000円

いやらしい話ですが、印税は5~10%が相場ですから、

112,000,000×5~10%=5,600,000円~11,200,000円

が、著者の松岡安昌さんの懐に入りました。

すいません、いやらしい話で😅

 

ここらで松岡安昌さんをご紹介しておきます。

1963年生まれですから、私より8歳下の59歳の方ですね。

リクルートからファーストリテイリングユニクロですね)、ソフトバンクを経て自ら会社を立ち上げました。

そういえば、私がキャリコン時代に数回面談した女性は、大学卒業後にユニクロに入りメンタルを壊して辞めてしまいました。

もちろん松岡さんとは関係ない話だと思います。

 

それでは、第3章に入ります。

「組織が疲弊していく会社」に共通する15の問題と改善策

です。

 

とりあえず15の問題点を列挙しますね。

➀個人が仕事を抱えすぎている  

➡我が社の場合、ちょっとあるかな😔

②仕事を押しつけ合う      

➡これはないです。

③物事を決められない      

➡これもないです。即断即決です。

④前例と成功体験から抜けられない

➡これもないです。社長が一番気にしないです。

⑤「理念」が言葉だけ      

➡理念は……大事ですが…あまり気にしないです。商売人ですから😙

⑥「挑戦」「改革」…空手形の言葉ばかり

➡ないない!🙅

⑦社長がめちゃくちゃ忙しい   

➡う~ん。あるかな😅

⑧管理職が逆ロールモデル    

➡管理職いないし😅

⑨いつもピリピリしている    

➡ないない🙅 逆にもう少しピりっとしろよ😒

⑩マイナス要因の犯人探しに執心 

➡そんなヒマはないです!

⑪よくわからない人事異動がある 

➡そもそも異動しないし😅

⑫いまだに長時間労働が美徳   

➡美徳かどうかはともかく、長時間頑張ります。その代わり週休3日制です。

⑬女性が出世しない

➡ないない絶対ない!一番ない! 実力がある人がのしていく社風です。

⑭子育て、介護で働きにくい

➡今はないです。しかしどうでしょ?その事態になった時に考えましょう。

⑮長期的な展望を描けない

➡描く、描かないは各自の勝手。社長の会社であるし、従業員の会社でもあります。展望が描けないなら、描けるようにしなければ……ね。他人事じゃないよ。

かつて、「この会社にいても、将来が見えない」と言って辞めた若者がいました。

あくまでも、将来は「見せてもらう」もので、「自分で見る」ものではないようです。

 

ということで、この『こうして社員は、やる気を失っていく』は、大変面白い内容でしたが、“小さな会社”にはほとんど役に立ちそうないので、ここらでページを閉じたいと思います。

 

 

こうして社員は、やる気を失っていく⑬

ちょっとひと休み😅

 

まだ書籍を三分の一ほどしか読んでいませんが、どんどん社員はやる気を失っていきます。困ったものです。はぁ😢

 

今日、小一時間ほど社長と話しました。

そんなに大げさな話ではありませんでしたが、どうも社長と従業員の感覚がズレる時があり「何でだろうかね?」という、まあ他愛ないおしゃべりでした。

私が当社に関わり始めて3年半経過しています。

売上高も徐々に増えており、毎日、忙しいながらも良い雰囲気の中で業務ができています。

ただ、時々、社長から「考え方がズレているなぁ…」という言葉が出ます。

日頃から「自分の考えとズレないようにしてください」とよくおっしゃっています。

 

ズレの原因は何か?

 

社長のお父さんは商売人でした。兄弟姉妹もみな商売をしています。

社長には基本的に「商売人の血」が流れています。

私が以前勤務していた“小さな会社”も親子二代で商売をしていました。

というか跡を継いでいます。

私が仕えた二代目さんは、生まれた時から商売人の父親の姿を見ながら高校~大学と進み、卒業式の翌日から「家業」を継ぎました。

その息子さんも、東大を卒業した次の日から、家業に「入社」しました。

私がよく知っている別の社長さんは三代目さんです。

一流大学を卒業して、超一流企業で「修行」したあと30歳台前半で「家業」を継ぎました。

“小さな会社”の社長さん達には「商売人の血」が流れています。

そこに、「商売人の血」が流れていない従業員が入ってきます。

従業員のお父さんは、ふつうのサラリーマンか公務員の比率が高いです。

「サラリーマン・公務員の血」が流れています。

 

そりゃズレます。当たり前です。

 

どちらが良いとか悪いとかではありません。

社長は自ら「商売人の血」を入れ替えるつもりはないし、もしそんなことをすれば会社はおかしくなるでしょう。

 

従業員の方は、普通のサラリーマンになりたかったならば、大企業かそこそこの規模の会社に行った方がよかったでしょう。

そこには優しい先輩がいて、真面目な課長さんがいて、面倒見が良い部長さんがいて、仕事ができる取締役がいて、常務やら専務やらよく分からない雲の上の人がいて、一日に一度見るか、一か月に一度見るか、それか御用納めと仕事始めの時だけ見る社長さんがいます。

公務員になれば、統括とか主事とか参与とか意味の分からない役職の人がわんさかいて、その上には課長や部長がいて、その上にはなんやらよく分からない役職の人たちがいっぱいいます。

嘱託や非常勤職員といった人たちもいます。

 

しかも、大企業・中堅企業、役所には「転勤」という制度があります。

どんなに憎たらしい上司がいたり、(自分にとって)雰囲気の悪い職場環境であったとしても、しばらくガマンすれば転勤というラッキーな制度があります。

 

“小さな会社”の社長は基本的に「商売人」です。

そこで、従業員がサラリーマン気質で働くならば、

 

そりゃズレます。当たり前です。

 

社長は、みんなと一緒に「商売」をしたいのですが、みんなは「仕事」または「作業」をするために入社しました。

社長は、一生懸命に「商売」の心得を説きますが、みんなにはピンときません。

「決められた仕事をすればいいんでしょ」です。

 

ズレは広がる一方です😢

 

さて、“小さな会社”での人材育成とは…?

一番良いのは、みんなで商売人になって、商売をすれば、

 

少なくとも、ズレません。

 

多分、ここに“小さな会社”で人材が育たない原因があり、商売人だらけの“小さな会社”は超強力な会社になる可能性が秘められていると…思うようになっています。

 

来週、個人面談を実施します。

「あなた、サラリーマンやめて商売人にならない?」と提案すると、どんな顔をするでしょうか?

 

 

こうして社員は、やる気を失っていく⑫

“コントロールできる部分を与えない”

 

“部下の仕事をしやすいようにと、つい手を出しすぎてしまう上司がいます。

失敗しないようにと、事細かに手順書を準備して、「このとおりにやれば大丈夫だから」と部下に考えるスキを与えない上司もいます。それがじつは、部下のやる気を下げていることに気づいていません。“(P75)

過保護ママは、一人息子が失敗しないように先回りして注意します。

「だって、失敗して傷ついたら可哀想じゃないの…😢」です。

だから、何でもかんでも「指示」がないと動けない「大人」になってしまいます。

やたら指示を仰ぐ従業員がいます。

自分で考えて、自分で判断して行動すればいいような気がしますが、何もかも教えてくれないと、失敗が怖くて動けません。

 

そんな若手やかつての若手が増えています。

そのままの「僕ちゃん」のまま会社に入ってきます。

 

「教えてもらっていません!」

「マニュアル無いのですか?」

 

もちろん“小さな会社”の社長は過保護ママではありません。

だから最初のうちは、任せるパターンが多いのですが、任せてトンでもないことになって、社長の方も怖くなって、こと細かなところまで指示しなければキチンと仕事ができません。

若い(かつて若い)従業員は、「ちぇ!うちの社長はな~んにも任せてくれない」

任せたらちゃんとやってくれるのかな?

だめでもいいから、ちゃんと責任を取ってくれるのかな?

 

やっぱり不安や💦全部指示しとこ。

 

 

ふ~ん、こうして社員は、やる気を失っていくんだ⑪

【一方通行の指示】

 

課長「悪いけどこの案件、急ぎで取りかかってくれるかな」

部下「えっ!なぜですか?」

課長「部長がそう言っているから頼むよ」

部下「え~、でもこちらを先にやってからの方が…」

課長「そういうのいいから。とにかくまずは上の言うとおりにやっておいてくれる?」

 

これじゃ、話にならない💦 完全に一方通行です。

“小さな会社”でも似たようなケースはあります。

基本的に上司はいません。上司は社長一人ですから。

「なべぶた組織」とも称されます。社長以下全員横一線。

その場合、次のようなケースがよく見かけられます。

 

Aさん「この前の件、社長がやっぱりB案でやって欲しいって」

Bさん「え~~、だって先週はA案だって言ってましたよ」

Aさん「そういうのいいから。とにかくまずは社長の言うとおりにやっておいてくれる?」

Bさん「……は、はい」

とはなりません。

5m先の机に座っている社長に、

Bさん「社長、なぜですか?」って訊けば済む話ですから。

 

社長「そういうのいいから。とにかくまずは私の言うとおりにやっておいてくれる?」

と言われれば、「はい!了解!」しかないです。

それでも「でも、なぜですかぁ?」としつこく訊かれたら、

社長「それはね。〇〇ということだからね」

ここまで言われると、「はい。分かりました!」です。

そうならない会社はヤバいです。

 

Bさんに、ものすごく自信があって、覚悟もあれば、

「それでも社長、是非、前回の案でやらせて下さい!責任は私が一切取りますから!」と食い下がるでしょう。

このパターンだと、その会社は見込みがあるということになります。

でも、そこまで社長に反旗を翻して突撃する従業員は少ないでしょう。

また、Bさんにやらせてみても成功する可能性は、五分五分か二分八分でBさんの負けになることが多いです。(これは、あくまでも私の経験からですから一概にはいえません…)

 

私が、“小さな会社”の最大のメリットだと思うのは、このような、組織的に弊害をもたらすような中間管理職制度が一切ないということです。

 

疑問があれば社長に直接訊ける。これは組織としてめちゃ強いです。

 

逆に“小さな会社”で社長に直接訊けない雰囲気の会社はお先真っ暗でしょう。

それは社長の側のせいでもあり、従業員側のせいでもあります。

 

フランクに言い合える。これこそ“小さな会社”の最大メリットです。

 

 

こうして社員は、やる気を失っていく…んですか?⑩

“小さな会社”(小規模事業者)の社長のありそうなType…です。

 

Type2 理由や背景を説明しない社長

 

従業員「この企画、ずっと同じようにやっていますが、少し見直してみませんか?」

社 長「いいよ。ずっとこのやり方でやってるから。今回も同じようにやって。」

 

ありますよね。こんな場面。

DUDAのコマーシャルの場面でありますよね。

このコマーシャルの人は単なるアホ上司ですから、単なる面倒臭がり屋です。

“小さな会社”の社長としては、何が何でも、これまでのやり方にこだわるつもりはないのですが、新しい企画に対する提案者の「覚悟」のほどを測りかねているわけです。

単なる「思いつき」が一番困っちゃうわけです。

 

社長「これまでのやり方を見直して、キミの企画に変更することにキミの覚悟のほどはどうかな?ちゃんと最後までやり切ってくれるかな?」

従業員「(え~💦 単に思いついただけだから…)もういいです…」

となるパターンが多いようです。

従業員は「やっぱ、ムリだな、うちの会社的に」となり、もう新しい企画を口にしなくなります。

 

社長は「だったら、最初っから言うなよ!」となります。

 

こんなパターンはどうでしょうか?

 

従業員「この企画、ずっと同じようにやっていますが、少し見直してみませんか?」

社 長「ふむ。それで、キミがちゃんと責任をもって担当してくれるかな?」

従業員「もちろんです。精一杯やりますから、社長もアドバイスをお願いします!」

 

これで、「やっぱりダメ」という社長は、まぁいません。