求職者支援をしていた時のこと。
初回面談の質問としては「どんな仕事に興味があるのですか?」あたりから始めます。
「社会に貢献できる仕事」
「人の役に立てる仕事」
と言われる方が、割と多いです。
「給料が高い」とか「休みが多い」といったことよりも、「貢献」が実感できる仕事に就きたいと思っています。
私が学生時代に、卒業後の会社を選ぶ基準には、「社会貢献」や「人の役に立つ」といった選択肢はありませんでした。
とにかく「有名」で「大きく」て、「初任給がそこそこ良い」会社が選定基準でした。
人の役に立つとか、貢献とかは、正直言ってほとんど考えませんでした。
今の人(特に若い人)はエラいなぁ…と感心します。
しますが………、実際にストレートに役立てる「介護職」に就く若者も多かったのですが、だいたい数か月後には退職することが多かったです。
理由は「人間関係」です。
上司との人間関係、同僚との人間関係、利用者との人間関係…。
人の役に立てる仕事には、当然ながら人間関係がつきものです。
人の役には立ちたいけど…人との関係は苦手だなぁ😢
というところでしょうか?
私、かねがね不思議に思っていたのですが、人の役に立ちたいと思うときの「人」には、社長や上司、同僚は含まれていないようです。
取引先のお客様や、会社と関係する多くの企業は含まれていないようです。
自分より困っている人を(上から見て)助けてあげるよ…といった優越感を味わいたいのでは…と勘ぐってしまいます。
もちろん、本人たちは、純粋な気持ちで、他人に役立ち、社会に貢献できることを望んでいるのでしょうが、今勤めている会社の社長のため、上司のため、同僚のため、お客様のため、関係会社のため、その人たちの家族のため…等々と考えていくと、会社の中で頑張って働くこと自体が、他人の役に立ち、社会に貢献できる道なのですね。
『置かれた場所で咲きなさい』という本がありましたが、まったくその通りだと思います。