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『一生働きたい職場のつくり方』を読む⑨

第4章 「採れない」「辞める」「育たない」組織の課題

 

この章が、もっとも「キモ」だと思われます。

「組織はトップを超えられない!」といいます。変わらなければいけないのは何よりもまず経営者なのです。(P89)

 

・経営者の思いが、社員に届いていない

明確に言語化されたビジョンが社内で共有されていない組織では、経営者の思いと社員の気持ちとは必然的に離れていきます。(P92)

この本を、ハローワークやその他の行政機関に身を置いていた時に読んだならば、この箇所で「そ~なんだよなぁ。社長にビジョンがないから会社が大きくならないんだよな」と、何の疑いもなく読んだと思います。

送信機と受信機のどちらの性能が悪いのかしら?

受信機の性能が悪ければ、いくら明快で強力な「電波」で送信しても、結局、思いは届きません。

このような議論の時、往々にして、受信機は異常ないのに送信機の方(経営者)の性能が悪いのか(ちゃんと伝えないか)、何も電波を発さないか(そもそも経営者にビジョンがないか、あっても黙っているか)のように言われる傾向があります。

経営者には必ずビジョンがあります。そもそもビジョンのない会社はつぶれてしまいます。

経営者は、様々な形でビジョン(会社に対する思い)を従業員に伝えています。

例えは違うかもしれませんが、職人さんの世界では、先輩の技を「盗め」と言われます。

なぜ、社長の「ビジョンを盗め」とは言わないのでしょうか?

それはさておき、「ビジョンの共有には繰り返し伝える努力が欠かせません。(中略)実際には、経営者が思っているほど社員の胸には届いていないことがほとんどだと考えてください。」(P92)

 

前職の会社(従業員は10人程度でした)の社長は、毎週、木曜日の夜に主だった従業員5~6人を引き連れて飲みに繰り出していました。

食事をしながら話す内容は、毎回、判で捺したように同じ話でした。

これまでに苦労した経験談や将来に対する夢。

一年50回くらい飲みにいくので、我々従業員はみんなその内容を「暗記」していました。(恐ろしく給与水準の高い“小さな会社”でした)

 

受信機の性能が悪ければ、何度も何度も何度も何度も繰り返しビジョンを語らなければ伝わりません。

なぜならば、“小さな会社”の受信機(従業員)は、性能が……悪いです💦

はっきり言って。